何をするの?
浴衣が仕上がったら、作業上できた生地のシワなどを消してあげましょう。
またアイロンでおさえることで折りすじをきっちりつけられます。
アイロンをかける箇所と、アイロンがけの効率的な順番を紹介します。
いきなり結論
ざっくりと順番をいうと、
えり→おくみ→袖とみごろ上部→みごろ下部
の順にアイロンをかけていくよ。
次にアイロンがけが楽になるポイントを2つ紹介するね。
アイロンがけが楽になる2つのポイント
①近くのパーツから、順にかけよう。
手作り品をアイロンがけとなると、いろんな箇所に作業中出来たシワが目に入ってくる。
でもそこであせって気になるところから始めても、余計なしわを増やしてしまったり、アイロンがけ出来ていない部分が残ってしまったりするよ。
今アイロンをかけているエリアに近いエリアを順々にかけていけば、自然と全体にアイロンがかけられるよ。
近くのエリアから、流れるようにずらしながらアイロンがけ。これが1つ目のポイント♪
②小さい面積のパーツから大きな面積のパーツへ。
やっと縫い上がった浴衣!!嬉しいけどちょっと疲れていて、アイロンがけとなるとつい大きな面積部分からやり始めたり・・・。パーツの数が減るわけでもないのに、そのほうが早く終わる気がしたりして・・・。
でも、そこはあえて小さいパーツからかけてみて♪
浴衣を動かすうちにできてしまうシワの数が違ってくるよ。
2つに共通することは【どうしたら今以上にシワが増えないか】を考えるということ。
step1. えり左側・左おくみ上側
・アイロンのほかに当て布、アイロンマット(アイロン台)を用意しよう
・基本的に生地表面(おもてめん)からかけているよ
・リップルなどぽこぽこしている生地などは、シボをつぶさないように優しくあててね (部分的にかけるなど適宜加減してね )
最初はえり左側・左おくみ上側。
アイロンをかけたら次は・・・
↓
step2. えり中央
次はえり中央。
3番目はえり右側かな・・・?
↓
step3. うしろみごろ中央上側
次はうしろみごろ中央上側。
えり中央をかけたその手で両袖をそっとよけて、ここをかけてしまうよ。
次こそ・・・
↓
step4. えり右側・右おくみ上側
ここでえり右側・右おくみ上側。
5番目は袖。右袖を持って手前に持ってくると、自然と右袖のうしろが見えるはず・・・。
↓
step5. 右袖うしろ・うしろみごろ右上側
次は右袖うしろ・うしろみごろ右上側。
みごろの脇をたたんだまま、うしろみごろ右上をかけられる範囲でかけよう。
そして袖山・肩山を中心にくるっと回転させて・・・
↓
step6. 右袖前・右の前みごろ上側
次は右袖前・右の前みごろ上側。
うしろみごろに比べたら前みごろは楽にかけられるよ。
次は180度回転して・・・
↓
step7. 左袖前・左の前みごろ上側
次は左袖前・左の前みごろ上側。
8番目はどこか、簡単に予想できそう♪
↓
step8. 左袖うしろ・うしろみごろ左上側
次は左袖うしろ・うしろみごろ左上側。
最後に残るは・・・
step9. みごろ全体の下側
最後はみごろ全体の下側。
ここだけ裏面からかけているのは、みごろ下側を広げたとき今までアイロンがけしたエリアによってしまうシワ(折りグセ)を最少にとどめるため。
もちろん、表面からかけても問題はないよ。
アイロンがけ=シワ消しだけじゃない
アイロンをかける=シワを消す、という考えだけでは、ちょっともったいない。
(さんざんシワシワ申し上げていてなんですが)
アイロンがけのゆったりとした時間は、出来たての手作りの品ならではの『うっかり』を発見できる時間でもあるよ。
・針が縫いこみに隠れて刺さっていた。
・左右で長さが違った。
・袖、おくみを左右逆に付け間違えた。
・縫い忘れがあった。
などなど…
あとこれは目に見えるものではないけど、着てもらう相手のことを想う時間にもなるよ
この浴衣を着ているところや喜んでもらえる表情を想像すると、自然と優しい気持ちになって・・・、アイロンの手が進むかも。
ぜひ、心を込めて、アイロンがけしてみてね