何をするの?
こどもの身長に合わせて、浴衣(きもの)の長さを短くしましょう♪
腰の位置で生地をつまんで縫います。
■ミシンで縫う方法
■手縫いの方法
どちらも紹介します♪
before
after
着る時に隠れる方の前みごろの長さを短くして、
着た時にはみ出て見えることを防ぎます。
step1. 羽織ってもらって測る
お子さんにきもの・浴衣を羽織ってもらって、
目安として
・きもの…裾で足のくるぶしが隠れるくらい
になるように折り上げてみてね。測ったら数値をメモしておこう。
※ 浴衣は特に、小さい子ほどくるぶしが見えてしまっても可愛らしいね。おおらかにいきましょう。
(長さを調節しようと羽織ってもらっている間、小さい子は動いちゃうので大変ですね )
(場合によっては)ついでにやっちゃおう
何度も羽織ってもらうのが難しい場合、ゆき(袖の長さ+肩の長さ)の長さも見ておこう。
どのくらい短くするか折ってみて数値をメモしておこう。
目安
・浴衣…手のくるぶしくらい
・きもの…袖で手のくるぶしが隠れるくらい
背縫いを背中の真ん中に合わせた状態で測ってね
もし可能なら、腕をななめ下におろしてもらった状態で測れるとなおgood♪
肩の位置で生地をつまんで縫います。
肩揚げ方法は近日公開するよ♪
step2. 待ち針を打つ
羽織っていたきもの・浴衣を脱いでもらってね。
裾から一定の長さを測って待ち針を打っていくよ。(緑で囲んだ部分。前の方も同じ)
こっちらほの型紙で作った浴衣の場合
待ち針の位置
裾から
80サイズ… 50~54cm※
90サイズ… 61cm
100サイズ… 71cm
110サイズ… 79cm
120サイズ… 87cm
130サイズ… 97cm
上に打つ。
※小さい子ほどあげの長さで(帯より下の)見た目のバランスが左右されるので、帯を締めたときをイメージしながら(実際あててみながら)調節してみてね。
※出来上がっている浴衣はこのように平らに置けません。
(図で分かるよう数枚の写真をつなげています。)
手持ちの浴衣・きものの場合
待ち針の位置
脇下のスリットのあきどまり(身八つ、みやつくち)下から4cm下に打って、同じ高さのラインに待ち針を打っていこう。
(次の図参照)
こんな感じになるよ。
step3. 山折り1回する
次は山折りするよ。
短くしたい長さの半分の長さを、step.2で打った待ち針から裾のほうにむかって取り、その位置で山折りするよ。
例
→待ち針から11cmの位置で山折り
こんな感じになるよ。
※出来上がっている浴衣はこの位置でこのように平らに置けません。
(図で分かるよう数枚の写真をつなげています。)
step4. さっきの待ち針で下の生地を1枚すくう
一番下のラインを一番上(待ち針)のラインに重ね合わせて待ち針を打ち直すよ。
左側のえりに打った待ち針以外のすべての待ち針を、そのままの位置で(前ステップで山折りしたことで重なった)下の生地をすくってとめ直そう。
左側のえりに打った待ち針は、
①まず図のようにえりのふちを合わせ、
②重ね合わさったえり生地をすくって待ち針を打ち直し、
③そのままひっくり返し、
ひっくり返すと生地がダボダボっと左おくみあたりで余ってるので、
④その生地のダボダボを解消すべく、両手でおくみ生地をつまんで2つのひだを作るよ。
えりとおくみに打った2本の待ち針間で作ってね。
⑤ひだを2つともえり側に倒すよ。
⑥待ち針近くのひだをおさえながら、ひっくり返すよ。
⑦(できればひだをおさえた手で、そのままひだの山の位置を確かめながら)
待ち針を打ったライン上で、さっきのひだ2つを押さえるように新しく待ち針2本を打つよ。
裏はこのようになっていたらgood♪
途中経過
step5. 右みごろ側の待ち針だけ少し移動させる
縫う前の最後のステップだよ。
右みごろ側(着た時に隠れるほうの前みごろ)の長さをより短くするために、待ち針を少し移動させるよ。
方法は簡単♪
右みごろの図の部分の待ち針ラインを
ななめにさし直すだけだよ。
やってみよう!
右の脇側に打った待ち針と、えりのふちに打った待ち針の1cm上がつながるようにものさし・定規を置いて、
ものさし・定規にそって待ち針を打ち直す。以上だよ♪
出来上がりはこんな感じだよ。
step6★. 直線縫いする(ミシンがけの場合)
あとは縫うのみ!
待ち針を打った間をミシンで直線縫いしていくよ♪
始めと終わりは返し縫いしておこう。
(まっすぐ縫えるか不安な場合は、布用の後で消えるペンなどで線をひいておこう♪)
ミシンで縫うと出来上がりはこんな感じになるよ。
右と左で生地のたたみ方が違っているから、見てみてね♪
ミシンがけ腰揚げ出来上がり
step6★. 縫いとめる(手縫いの場合)
あとは縫うのみ!
待ち針を打った間を手縫いしていくよ♪
(まっすぐ縫えるか不安な場合は、布用の後で消えるペンなどで線をひいておこう♪)
(スタート・ゴールは逆でもOK)
2本どりにした縫い糸で縫っていこう。玉結びして始めるよ。
(からまるのが不安な場合は最初から長い糸で始めずに、短めに切って少しづつ縫いすすめよう。)
えりのすこし中側からさして出て、
ふちにさし入れる。
最初だけ返すような縫い方をしたら、
あとは返すことなくがんがん縫いすすめよう♪
縫い目は表は短くちょんちょん(ちょっと空けて)ちょんちょん
・・ ・・ ・・ ・・
のように縫うと、
裏はすーちょん、すーちょん
・ ―― ・ ―― ・ ―― ・ ――
というふうになるよ。
コツ
普段の縫いかたより気持ちゆるめに縫おう。
左おくみに近づいたら
裏のひだの山はちょんちょん・・で縫いとめる。
縫い終わったら、着た時に見えないように引き返して玉どめする。
といいよ。
手縫いすると出来上がりはこんな感じになるよ。
右と左で生地のたたみ方が違っているから、見てみてね♪
手縫い腰揚げ出来上がり
♪ コーヒーブレイク ♪
ちょっと休憩
ミシン掛けしたみなさま、手縫いしたみなさま、おつかれさまでした
今回紹介した腰揚げ・腰上げの方法、いかがでしたか?
ここでちょっと横にそれますが小話を2つほど…。
ひだの方向のこと
step4 の ⑤で
って書いたんですが、
『なんでえり側に倒すんだろう』
って思われた方もいらっしゃると思います。
これ本当ささやかなことなんですが、
お子さんが着たときにきもの・浴衣が出来るだけ はだけないように
という考えのもと、えり側に倒しています。
えり側に倒した生地に手を当てると・・・ひだの方向が衿の方向(=きものをまとう方向)と同じになり、おくみの端っこがめくれないように押さえられるのに対して、
えりと反対側に倒した生地は、手を当てると・・・ひだの方向が衿の方向(=きものをまとう方向)と逆になり、おくみの端っこがめくれやすい…と考えています。
このように、生地の方向でえり・おくみ端を押さえてあげたほうが、着たときにおくみ端が安定します。
縫い方のこと
step6(手縫いの場合)で紹介した縫い方を『二目落とし』(ふためおとし)といいます。
ちょんちょん
・・ ・・ ・・ ・・の縫い目のほうではなく、
すーちょん、すーちょん
・ ―― ・ ―― ・ ―― ・ ―― の縫い目のほうを見ながら(そちらに待ち針を打ちながら)縫っています。
どういうことかと申しますと
この面を見ながら、
このように縫っています。
結果的に反対側(着るときに見えるほう)は
この縫い目になりますね。
今回は初心者さんにもわかりやすく、とっかかりやすく、極力計算の工程をなくして簡単に、と考え、着たとき見える方=待ち針を打った方を『表』ととらえて表を見ながら縫う方法にて腰揚げ・腰上げを紹介しました。
ご覧いいただきありがとうございました